Vertex City プレイヤーズガイド:ハウスルール概要
ようこそ、ランナーの皆さん。このドキュメントは、あなたたちがこれから挑む「バーテックスシティ」での活動を円滑に進めるためのハウスルールガイドです。この都市は、Vertex Dynamics社によって創り上げられた超現実的なVRシミュレーション空間であり、あなたたちの能力を試す究極の舞台となります。
1. 基本コンセプト:シミュレーションとしての現実
- VR空間: 「バーテックスシティ」は物理的な都市ではなく、AIによって管理されたVRゲーム空間です。
- 能力の再現: あなたたちは、現実世界で持つ能力(魔法、アデプトパワー、ハッキング技術、戦闘技能など)を、このシミュレーション内で完全に再現して活動します。
- システム内の正規スキル: あなたたちが使用する魔法やアデプトパワーは、システムが許容している正規のスキルとして扱われます。したがって、魔法の使用そのものが「違法行為」と見なされ、ペナルティを受けることはありません。
- アバターへのダメージ: このシミュレーションは、あなたの精神に直接フィードバックを行います。都市内で受けるあらゆるダメージ(銃撃、爆発、呪文など)は、まず**都市内に存在するあなたの「アバター」**に対して与えられます。このダメージはあなたのアバターのコンディションモニターに蓄積され、その感覚は極めてリアルなものとしてあなたに伝わります。
2. AI監視システム(AI Oversight Value)
この都市は運営AI「Vertex Dynamics」によって完璧に管理されています。AIは利用規約に反する行為や、システムの想定を超える「異常」を常に監視しています。この監視レベルを**「AI監視値」**と呼び、シャドウランの基本ルールにおけるオーバーウォッチ・スコア(OWスコア)を都市全域に拡張したものとして扱います。
▼ 監視値が上昇する時
- 不正マトリクス・アクション(チート/ハッキング行為)
- デッカーやテクノマンサーによる〈ハッキング〉や〈データスパイク〉といった不正アクションは、AIに「チート行為」「サーバーへの攻撃」と見なされます。失敗した場合、基本ルール通りに監視値が上昇します。
- エッジの使用(システム予測の逸脱)
- キャラクターがエッジを使用した場合、その判定で得られたヒット数をそのまま監視値に加算します。
- 理由: AIの予測演算を超える「規格外の幸運」は、システム上の「異常な確率変動」として検知されます。AIはバグや外部干渉を疑い、原因であるあなたたちへの監視を強めます。
- システムへの過負荷(GM裁量)
- 行動の結果として、システムに想定外の負荷をかけた場合に監視値が上昇することがあります。(例: 一度の攻撃で大量のオブジェクトを破壊する、NPCの深層心理データを読み取るなど)
3. この世界のマトリクスとアストラル
- マトリクス:
- 「バーテックスシティ」そのものが、一つの巨大なグリッド(サーバー)です。あなたたちが見ている風景、触れるオブジェクト、話すNPCのすべてがマトリクス・アイコンで構成されています。
- デッカーやテクノマンサーは、この世界の法則を直接書き換える力を持つ、非常に強力な存在です。しかし、その行動はAIに最も監視されやすい諸刃の剣でもあります。
- アストラルと魔法:
- このシミュレーション空間に、現実世界のアストラル界は存在しません。アストラル知覚を使用しても、見えるのは都市のデータ構造や情報フローの可視化された姿だけです。
- あなたの魔法や精霊は、あなたの能力を基にシステムが完璧にシミュレート(再現)したものです。そのため、使用感は現実と変わりませんが、あくまでシステム上の「スキル」として処理されています。
4. 特殊な存在との相互作用:耐性ルール